我が国では、毎年2万人に近い脳腫瘍患者が発生しています。
悪性脳腫瘍は一部を除いて依然として難治の病です。
代表的な脳腫瘍の一つである膠芽腫は、最も悪性で生存できる期間が依然として2年に届きません。治療法が進歩している癌の世界にあって、次第に取り残されつつあります。脳腫瘍の10%はこの膠芽腫です。
膠芽腫の半数は65歳以上で発症します。人口の高齢化にともなって、高齢者のがん死亡において重要な疾患となっています。
小児においても白血病を除く固形腫瘍で一番多いのは脳腫瘍です。小児脳腫瘍は科学的な研究が飛躍的に進歩してきている分野です。なお一層の研究の推進が、次のステップとして新しい治療法の進歩に結びつくことが期待されています。
日本脳腫瘍学会はこのような悪性脳腫瘍と戦う医師の集団です。
診断や治療の基準となる診療ガイドラインを作り、優れた研究者にはこれを奨励する賞(星野賞)を授与しています。国外の脳腫瘍研究者と連携し、学会誌は米国脳腫瘍学会と共通のNeuro-Oncology誌です。
日本脳腫瘍学会の事業方針は以下の通りです。
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