◆趣旨 |
我が国では、毎年2万人に近い脳腫瘍患者が発生しています。
悪性脳腫瘍は一部を除いて依然として難治の病です。
代表的な脳腫瘍の一つである膠芽腫は、最も悪性で生存できる期間が依然として2年に届きません。治療法が進歩している癌の世界にあって、次第に取り残されつつあります。脳腫瘍の10%はこの膠芽腫です。
膠芽腫の半数は65歳以上で発症します。人口の高齢化にともなって、高齢者のがん死亡において重要な疾患となっています。
小児においても白血病を除く固形腫瘍で一番多いのは脳腫瘍です。小児脳腫瘍は科学的な研究が飛躍的に進歩してきている分野です。なお一層の研究の推進が、次のステップとして新しい治療法の進歩に結びつくことが期待されています。
日本脳腫瘍学会はこのような悪性脳腫瘍と戦う医師の集団です。
診断や治療の基準となる診療ガイドラインを作り、優れた研究者にはこれを奨励する賞(星野賞)を授与しています。国外の脳腫瘍研究者と連携し、学会誌は米国脳腫瘍学会と共通のNeuro-Oncology誌です。
日本脳腫瘍学会の事業方針は以下の通りです。
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(1) |
学術集会、その他のシンポジウム、講演会事業として、脳腫瘍に関する基礎的・臨床的研究についての研究者間の交流・連携を推進するために、学術集会を開催するとともに、一般への啓もうのための市民公開講座を開催する。 |
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(2) |
情報収集と情報提供事業として、脳腫瘍の患者やその家族および研究者等を対象として、脳腫瘍の医療に関する国内外の情報の普及啓発を行うために、機関誌の発行、ホームページの保守・更新、ならびに脳腫瘍診療ガイドライン作成を行う。 |
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(3) |
国内外の団体との連絡と提携事業として、脳腫瘍の医療について活動する国内外の団体との連絡と提携ならびにアジア脳腫瘍学会との連絡と提携を行う。 |
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(4) |
国内外の脳腫瘍の医療に関する研究を援助し、推進する。 |
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日本脳腫瘍学会への皆様からの温かいご寄付をお願いしたく、何卒よろしくお願い申し上げます。 |